幸せのかたち 2014年12月号
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10てまりグループ 株式会社スパーテル 代表取締役社長薬剤師橋本昌子さん地域の人々に安心・信頼される薬局づくりを行うことで、社会貢献をしたいと『株式会社スパーテル』を設立。『てまり薬局』や有料老人ホーム『ひなの家』を運営し、国が進める医療・介護の地域包括ケアシステムをサポートする。友人(75歳女性)が最近物忘れが多くなり診察に行ったところ、軽い認知症の薬を出されたとのことです。私は、まだそんな薬は飲まないほうがいいのではないかと思うのですが、本人は納得している様子です。薬を飲むメリットとデメリットを教えていただけますか?(金沢市・76歳・女性)認知症の薬に限らず、私たちは薬を飲むときメリットとデメリットを考えます。例えば、かぜで鼻水がひどいけれども、今日は仕事で長距離運転しなければいけないとしましょう。風邪薬を飲むと鼻水はよくなりますが、眠くなるので車の運転は控えなければいけません。この時、絶対に運転しなければいけない状況であれば、「鼻水を改善する」ことより、「眠くなる」を避けなければいけないので、薬は仕事が終わってから飲むか、眠くならない風邪薬(あるかどうかは別として)に変更する必要があるわけです。 認知症の薬は、開発が進み種類も増えました。「ドネペジル」という薬は、錠剤、口腔内崩壊錠(口の中で溶ける)、粉薬など多くの剤形があります。また、リバスチグミンは貼り薬なので飲み忘れを防ぐことができます。治療は長期になるので状況に応じて変更できることはメリットの1つですね。 ご質問のアルツハイマー型認知症の薬のメリットとデメリットを上げてみましょう。一番のメリットは、飲み続けることで物忘れや、判断力の低下を緩やかにすることです。元気がない、意欲がでないなどの症状も改善します。多くの剤形があり、例えば、飲み込みにくくなったときなど状況に合わせて変えることができます。一方、デメリットとしては、毎日飲み続けなければいけないこと。予防が目的なので、効果がわかりにくいこと。飲み始めのしばらくの間、気持ち悪くなったり便が緩くなること(1週間ほどで消えます)。途中で薬をやめると症状が元に戻る場合が多いこと。飲み合わせの悪い薬があり一緒に飲む場合は注意することなどがあげられます。いずれにしても理解しておくことで予防や心構えができますね。このようにメリットとデメリットがありますので、認知症の方を支えるご家族や介護者、まわりの方が理解し納得し、ご本人が安心して薬を飲むことができるように進め方や飲み方を工夫して差し上げてください。知人の方が薬を忘れずに飲むことができるように支えてあげてくださいね。〈在宅医療、在宅介護の質問募集!〉『幸せのかたち』では、在宅医療、在宅介護の質問を募集しています。編集部があなたに代わり、質問内容を専門家に尋ね、回答いたします。ご質問あれば、編集部までファクス(076)226ー8282、または左記の住所まで手紙にて。  (株)金沢倶楽部   「幸せのかたち」編集部 宛   ※住所は不要です〒921-8562

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