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金澤編集部ブログ

金沢倶楽部 月刊金澤-KANAZAWA STYLE- 知らないことが、いっぱいある。生活を豊かにする雑誌のチカラ。
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2014.03.18

世界初の茶道ドキュメンタリー映画を観て。


『シネモンド』で上映されている
「父は家元 遠州流茶道 綺麗さびの世界」を
観てきました。

430年の伝統を受け継ぐ、遠州茶道宗家13世家元・小堀宗実氏の
活動に密着した世界初の茶道ドキュメンタリー。
御家元のご息女のナレーションで、
流祖・小堀遠州の軌跡・功績や、遠州流を貫く“綺麗さび”の美学、そして
3年に亘って追いかけた、御家元とその家族の日常が描かれています。

茶道初心者(しかも裏千家)の私ですが、
何だかとっても感ずるところがありました。
遠州流の美意識を知り、茶の湯の魅力にふれるというだけではない
気づきがあったように思います。

季節とともに、四季折々の節目とともにある家元一家の営み。
そこには、時間においていかれそうに感じるほど目まぐるしく変化する現代生活の中で
失われがちな日本のよき姿、守っていきたい“日本”があるように思いました。
そして、もしかしたら、こういった世界でしか残っていかないことも多いのかも知れない・・・
大事にしたい・・・・・・とつくづく思ったのでした。

茶道の心得の有無を問わず、
おすすめしたい内容です。

上映は今週の21日(金)まで、シネモンドにて。
ご興味のある方、お時間のある方はぜひ。

http://cine-monde.jimdo.com/上映中の作品/

(金澤編集部:東 知愛子)

2013.09.03

秋めいてきました。


朝夕とずいぶん涼しく感じられるようになり、秋の気配。

お茶のお稽古でも〈実りの秋〉を思わせるお道具が。

玄々斎(裏千家11代)好の徳風棗です。
甲には「一粒万倍」の文字。蓋裏には・・・

蒔絵で籾が描かれています。
不勉強な私ですが、その美しさ、ゆかしさに
ただ、ため息がこぼれてしまいました。
この徳風棗は、先生がお仲間と興がのった流れで、
金沢の有名な老舗漆器店にて誂えたものとか。

漆器に限らず、釜も茶碗も
優れたつくり手の方がいらっしゃるこの金沢。
秋の気配を思うとともに、
改めて「金沢っていいなぁ」と感じたのでした。

(金澤編集部:東 知愛子)

2012.11.06

炉開きと善哉


昨日は、11月最初のお茶のお稽古日。
炉開きでした。
〈茶人の正月〉ともいわれる節目の日。
風炉から炉に変わると、一段と静謐な空気を感じます。
心地よい緊張感を覚え、一年のお稽古の中でも好きな日です。

好きな理由は、もう一つ。
炉開きのお祝いに・・・と
先生がふるまって下さるぜんざい(善哉)。

甘すぎず、本当にいいお味。
今年は丹波の小豆に、
栢野大杉茶屋(山中温泉)の草だんご。
手摘みのよもぎを惜しみなくつき込んだお団子は、
柔らかくて香りがよく、思わず笑顔がこぼれます。

清新な雰囲気でのお稽古に、心温まる味。
最近慌ただしくしていたのですが、
心からリフレッシュでき、ゆとりを取り戻すことができました。
忙しい時ほど、大切なこのひととき。
また一年、稽古に励みたいと思います。

(金澤編集部:東 知愛子)

2012.10.09

体も心も栄養補給。


12月号の制作が始まっています。
今月も頑張るぞ! ということで、昨日
うなぎを食べに行って来ました。

金沢の鰻専門店の古株、武蔵の『浜松』さんへ。
こちらは、一度白焼きにし、蒸してからタレを絡めて
再度焼き上げる関東風です(小誌金澤7月号の記事より)。

うなぎ丼・肝吸い付(確か1,450円)です。
後方に見えるのは、肝焼き(300円)。お酒が飲みたくなりましたが、今回は我慢。。。

地下水で活かし、自店で捌くうなぎは、ふんわりとして柔らかく、
少々甘めの秘伝のタレとも相性抜群!
笑顔がこぼれるおいしさで、大満足でした。

食い気ばかりではならぬ、
心の栄養補給も忘れずに・・・と。

雨上がりの大乗寺を散策。
空気が澄んでいて、深呼吸すると頭も心も浄化された気分。

金沢城・兼六園大茶会は、
今回はお客として参加させていただきました。

旧園邸・松向庵の御席へ。
待合も趣があり、気持ちの良いひとときでした。

たまたま通りかかった金沢南総合運動公園では、
バラ園が秋の見頃を迎えており、寄り道。

エレガントな姿と香りに癒されました。

体も心も栄養満タンで、
12月号も頑張りますので、発売をお楽しみに!

(金澤編集部:東 知愛子)

2012.01.10

つば甚さんで、初釜


今年の初釜は、老舗料亭『つば甚』さんにて。
例年、先生のお宅で開かれるのですが、
今年は趣を変えて、、、と、
つば甚さんの茶室「是庵」をお借りしました。

このお茶室は、片町で町年寄をつとめた数寄者亀田是庵が、
明治5年に自宅に建てたと伝わり、昭和32年に現地に移築されたものとのこと。
(金沢市企画・発行『金沢の茶室』より)

取材や会合では、何度かつば甚さんを訪れたことはありますが、
お茶会での利用も、この「是庵」を使わせていただくのも初めて。
前日から、遠足を楽しみにする小学生のようなワクワク感がありました。

二畳台目という凝縮された空間には、
140年の歳月も手伝って濃密な空気が感じられます。

茶釜の湯が沸く音を聞きながら、
数々の数寄者がこの場に集い、豊かな時を過ごしたのだろうな、、、と想像すると、なおさら。
新年にふさわしい、心地よい緊張感を覚えました。

こちらは、この日いただいた茶懐石風のお料理の一部。

一品一品、作り手の真心が伝わる上品な仕上がり。
そして、女将さんをはじめ接客係の方々の丁寧な対応、
美しい立ち居振る舞いも心に残りました。

清々しいひとときを過ごさせてもらうとともに、
自分が住む町に、このような老舗料亭があることを
改めて誇らしく思った一日でした。

【つば甚】
金沢市寺町5-1-8

(金澤編集部:東 知愛子)

2011.12.06

秋のクラフト茶会


先日、お誘いをいただき、
ANAクラウンプラザホテル金沢で開かれた「秋のクラフト茶会」へ。

講師として招かれた奈良宗久先生(裏千家今日庵業躰部講師)の
ナビゲートで、優雅なひとときを過ごさせていただきました。

1階のザ・ステージ・アクアにて。

普段はチャペルとして使われている空間が、
金屏風と、坐忘斎御家元お好みの「和親棚」で、モダンな立礼席に!

この和親棚、確か、
NHKの『直伝 和の極意-暮らしにお茶の楽しみを』でも紹介されていました。
場所を選ばず、普段のお部屋でもお茶が楽しめるように、と考案されたものだそう。
収納もコンパクトで、拝見の時には、
和親棚にも興味津々といった参加者の方が多くいらっしゃしました。
私もお稽古に行って満足するのではなく、
簡略な形ででも、実際の暮らしの中で、
家族や友人とともにお茶を楽しみたいものだと改めて思いました。

なお、このお茶会は、ANAクラウンプラザホテル金沢さんが
ユネスコ・クラフト創造都市「金沢」を広く発信できればとの思いで、趣向を凝らし開いたもの。
詳しい模様は、
『月刊金澤』2月号(1月20日発売)にてレポートいたしますので、お楽しみに。
以前には、ハロウィン茶会なども催されたとか。積極的な取り組みに注目です。

ちなみに・・・
一番上の写真上部に見えるキャラクターをご存知ですか?
名前は「テトメデス」。
金沢市がユネスコ・クラフト創造都市に認定された記念に作られたシンボルマークです。
手仕事の「手」と、本物を見極める「目」をイメージ。
和倉温泉には「わくたまくん」がいたり、
石川県にもいろんなキャラクターが増えていますね!

(金澤編集部:東 知愛子)

2011.10.11

好日


好天が続いたこの三連休、金沢市内では、
あちらこちらでお茶会が開かれていました。

私も「金沢城・兼六園大茶会」の会場のひとつとなった
『旧園邸・松向庵』で、お点前・お運びなど
お手伝いをさせていただきました。

『旧園邸・松向庵』は10年近く前にも一度、
お茶会のお手伝いをさせていただいたことがあり、
その時に一目惚れをして以来、大好きな建物のひとつ。

こぢんまりとしているのですが、
中庭の造りや、座敷から眺める景色に風情が感じられ、
建具などの細工も目を楽しませてくれます。

当日の席主の話と、金沢市のホームページによると、
この建物は、大正10年頃、羽二重商を営んでいた本郷長次郎氏が、
この場所に邸宅を新築した際に、各部屋が茶事に使えるよう露地ともども、
表千家家元千宗左、惺斎宗匠の指導を受けてつくったそうです。
大正から昭和にかけて月釜がかけられ、
本格的な茶事が催せる茶室として評判に。
その後、園酉四郎氏が取得し、住まいとしていたのですが、
夫妻の亡きあと、その遺志により、金沢市へ寄贈。
大正期の近代和風住宅のひとつとして大変貴重とされ、
平成6年に金沢市指定文化財となったとのことです。

かつての金沢には、このような数寄者が少なくなかったのだろうなぁと
想像すると、何だかワクワクします。
そして、無闇と取り壊されることなく引き継がれ、
今、私たちも使わせてもらえることがありがたい…

御席は、次床の御軸のとおり、
秋晴れの爽やかな陽気に恵まれたこともあり、一席目から出足好調。
定員を超えるお客様にお越しいただきました。

次床  清水宗悠筆 好日

「金沢城・兼六園大茶会」は、
地元工芸作家の手になる茶碗や菓子器が多数用いられるのも魅力。
出品された作家さんがお見えになった御席もあり、話が弾みました。
今回、おもてなしに使わせていただいた中から、
心惹かれた作品をひとつ。

菓子器  葡萄茶彩描 舞  上端伸也造

公募作品は、10月12日(水)から18日(火)まで、
めいてつ・エムザ5階美術サロンで展示されるそうです。

【旧園邸・松向庵】
金沢市西町3番丁17-7
武蔵ヶ辻バス停から徒歩約5分

(金澤編集部:東 知愛子)

2011.08.02

燈涼夜茶会


先週末、素敵な夜茶会に参加させていただきました。

舞台は、大手町の武家屋敷「寺島蔵人邸」近くに佇む、趣のある町家です。
簀戸や風鈴、氷柱といった涼やかな夏のしつらえに、
水打ちされた苔生す庭。
席中は、蝋燭の灯りのみという、とっても幻想的な雰囲気!

月刊金澤6月号でもご紹介した、新進の漆作家・植埜貴子さんによる
童子の作品など、遊び心が垣間みえるしつらえも目をひきました。

夢とうつつの間に身を置いているような、何とも不思議で心地よい時間・・・

御点前やしつらえは、遠州流茶道準師範の谷村宗昇氏(老舗古美術商『谷庄』社長)。
お運びや水屋は地元の大学生が担当。

これは、金沢青年会議所主催の夏のイベント
「かなざわ燈涼会」の一環として開かれたもの。
ひがし茶屋街や主計町を中心に、界隈では様々な企画が催されていました。

下の写真はその一つで、宇多須神社の境内で開かれていたコンサートの様子。

様々なライトアップも施され、、、

歩いているだけで、優雅な気分になります。
風情ある街並みや建物に、脈々と受け継がれる伝統文化・・・
自分が住んでいる町の豊かさを、改めて実感したひととき。
「金沢っていいなぁ」と、何だか嬉しくなった一夜でした。

(金澤編集部:東 知愛子)

2011.07.05

坐忘斎御家元の講演会へ


先週末、茶道裏千家淡交会北陸地区が主催する、
坐忘斎御家元をお迎えしての
「茶道文化講演会」に参加してまいりました。

会場は七尾市の和倉温泉観光会館。
当日は、金沢はもとより富山や福井からも大型バスで
多くの淡交会会員が出席(新聞によると、約840人!)。
みなさん涼やかな美しいお召し物で、
御家元のお話を楽しみに来ていらっしゃる様子でした。
きもの好きには、みなさんの装いも目の保養です。

講演のテーマは「知足安分の生き方」。
文字にすると硬そうな雰囲気ですが、
御家元のお話は、平易な言葉に
日々の暮らしに添った分かりやすい内容、
ユーモアもたっぷりで、1時間があっという間でした。
雅やかな口調も相俟って聞き入ってしまうのです。

途中「夏の涼味」に関するお話があったのですが、
その事物を表現する際の感性の細やかさには、何より感服・・・でした。

「知足」は、私も前々から大切にしている言葉のひとつでしたので、
御家元のお話の一つひとつが心に染み入りました。

――人生は工夫する道場。あれがない、これがないと言うのでなく、
あるものでやりくりすることが、生きる楽しみでもある。
Bestを探し求めるのでなく、Goodを集めてアレンジし、自分のBestに――

心をリセットする貴重な時間となりました。

こちらは、講演会前の呈茶でいただいた主菓子。

『吉はし』さんの銘「天の川」。
菓子切がすっと入る柔らかさに、上品な甘さ・・・
お抹茶とともに、忙しい気持ちをほっと落ち着かせてくれました。

(金澤編集部:東 知愛子)


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