金沢倶楽部TOP金澤

金澤編集部ブログ

金沢倶楽部 月刊金澤-KANAZAWA STYLE- 知らないことが、いっぱいある。生活を豊かにする雑誌のチカラ。

« | »

2011.05.30

今日は何の日(2)


本日、5月30日はジャンヌ・ダルクが火刑に処された日(1431年)です。ということで、ジャンヌ・ダルクを描いた映画『裁かるゝジャンヌ』をご紹介。

これは1928年のサイレント映画で、監督はデンマークの巨匠、カール・ドライヤー。「映画の最初の世代の王様たち」(by フランソワ・トリュフォー)の一人で、代表作はほかに、『吸血鬼(ヴァンパイア)』『奇蹟』などがあります。

タイトルからもわかるように、『裁かるゝ~』は所謂「異端審問」を描いています。そしてドライヤーは、スクリーン上から「余計なもの」を徹底的にそぎ落としました。もともとサイレント映画ではありますが、まず、まったくの無音(伴奏音楽もなし)。舞台となるルーアンの町の全景セットを作ったらしいのに、これを見せない。審問場のセットも一部しか見せず、画面のほとんどは顔のクローズアップ。

この顔のクローズアップが、とにかく素晴らしいのです。審問官の表情の変化、それと並行して変化するジャンヌの表情。とりわけジャンヌの表情は「恐怖」から一瞬「恍惚」へ、そして「落胆」へ。静かなのに、その表情の変化する様は圧倒的な迫力で迫り、息を詰めて見入ってしまう。

ジャンヌを演じたのは、ルネ・ファルコネッティという舞台女優(他に映画出演を知らない)。ジャンヌ・ダルクを演じた女優といえばイングリッド・バーグマンが有名ですが、かの名優も(二度、ジャンヌを演じたけれど)、ファルコネッティの表情を超えることはできなかった。ちなみにバーグマンがジャンヌを演じた映画は次の2作――

『ジャンヌ・ダーク』(1948年) ヴィクター・フレミング監督
『火刑台上のジャンヌ・ダルク』(1954年) ロベルト・ロッセリーニ監督

『火刑台上~』のときはバーグマン、39歳。ジャンヌは19歳で処刑されているので、その差は20歳。監督のロッセリーニは“ネオレアリスモ”の代表作家。ゆえに、このときのバーグマンのクローズアップはさすがに厳しかった。

(編集部/若林)

コメント & トラックバック

まだ投稿されたコメントはありません。

コメントフィード登録

コメント

コメントを記入する場合はログインしてください。


Copyright All right reserved KANAZAWA CLUB co.,ltd