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2011.08.29

左利きの言い分(3)


これまで生きてきたなかで、10回くらいは「左利きってカッコイイですね」と言われたことがあります。

この世の中は「右利き社会」です。

自動販売機のコイン投入口は向かって右側にあります。もちろん、右手で投入しやすいようにです。いっとき、真ん中に投入口を設けた機械が並んだこともありましたが、最近、見なくなりました。

県内にはありませんが、電車の自動改札口の切符投入口も右側にあります。右手で入れて、右手で取る。僕は学生時代、体をねじって左手で入れ、左手で取っていました。意地のようなものです。

食事処で定食を頼むと、右利き用に椀や皿、お箸が配された御膳が出されます。僕はまずお箸の向きを変え、ご飯茶碗や味噌汁の椀、皿などを左右反対に並べ直し、それからいただきます。ま、仕方がありません。

文字も右利きが書きやすいようにつくられています。書道なんて左手ではできません。僕は筆に限っては右手で持って書きました。ただ、文字は右利き用に作られているため、いわゆる「鏡文字」(鏡に映した、左右対称の文字)は左利きであれば案外と簡単に書けます。僕もそこそこのスピードで鏡文字を書くことができます。だからって得したことは一度もありませんけど。

左利きには「器用な人が多い」とよく言われます。でも、思うに、それは社会に鍛えられているからではないか、と僕は思っています。前回のこのコラムでカウンター席に座るときのことを書きましたが、気を遣う場面も多いです。「ギッ〇ョ」が蔑称だということは大人になって知りました。子どもの頃は「おまえ、ギッ〇ョか」とよく言われたものです。本気で「左利き手当」みたいなものを国から貰いたいと思ったこともあります。

要するに何が言いたいのかというと、ちっともカッコよくなんかない。好奇の目ではなく、温かい目で見守ってほしいということなのです。

よろしく。

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(編集部/若林)

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